君が残してくれたもの
桜樹は、花と挨拶を交わすように丁寧に一つ一つじっくり見ていく。

バスケットしている姿はすごく勇ましくて、風のように駆け抜けて…

見ているとこっちまで走ってるぐらい、ドキドキしてくるんだけど。


そんな桜樹の中に、こんな一面があるなんて…

今は時が止まりそうなほど穏やかな空気。


「花ってきれいだけど、やっぱり枯れちゃうんですよね」

淋しそうに、桜樹が言うと…


「枯れないとは少し違うかもしれないけど。咲いたままの姿を残すことはできるよ」

あっちゃんがブリザーブドフラワーを持って見せた。


「でも、一番手軽なのは、押し花かな」


そう言うと、出来上がったブーケの最終確認をする。


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