君が残してくれたもの
「押し花?」
桜樹が頸をかしげると、
「ま、詳しくはなずなにでも聞きな」
そう言って、私にVサインを送ると喫煙ルームへ入ってしまった。
「あっちゃん!」
なんだ、今のVサインは!
あっちゃんは本当に私をからかって遊んでるとしか思えないんだけど。
私が呼ぶと、大きな口でにっこり笑ってた。
私はあっちゃんに舌を出して見せると、桜樹に向き直った。
「押し花は、ティッシュに花を挟んで本とかでね重しをしておくとできるんだよ」
桜樹は子供みたいな顔で私の話を聞いていた。
花がただ大好きなんだ、なんて思っていたんだけど。
違ったよね。
好きだけじゃ、こんなに一生懸命になれないね。
だけどこの時、この押し花が桜樹にとってとても重要なことだとは知らずにいた。
「帰ったらやってみよ」
そう言って、桜樹は色とりどりのガーベラを買った。
「なずな、今日はもう上がっていいよ」
あっちゃんは時計を見ながら、でもちょっとにやにやしながら言った。
この企んだ顔が、もう悪役にしか見えないのよ。
「じゃあ…」
私は、あっちゃんの思惑通りに桜樹と一緒に店を出た。
ご機嫌な感じで手を振るあっちゃんに、桜樹は大きく手を振っていた。
桜樹と二人で歩くなんて、また私の妄想力に火がついちゃう。
触れそうで触れない肩。
合わせてくれている歩幅。
ああ、デートってこんな感じなのかな。
私は、チラッと隣を見る。
あらなんということでしょう。
隣にイケメンがいます。
誰か、今を動画に撮って!
そんなことを考える私に、
「なずな。バスケやんないの?」
桜樹の唐突な質問が胸に突き刺さる。
桜樹が頸をかしげると、
「ま、詳しくはなずなにでも聞きな」
そう言って、私にVサインを送ると喫煙ルームへ入ってしまった。
「あっちゃん!」
なんだ、今のVサインは!
あっちゃんは本当に私をからかって遊んでるとしか思えないんだけど。
私が呼ぶと、大きな口でにっこり笑ってた。
私はあっちゃんに舌を出して見せると、桜樹に向き直った。
「押し花は、ティッシュに花を挟んで本とかでね重しをしておくとできるんだよ」
桜樹は子供みたいな顔で私の話を聞いていた。
花がただ大好きなんだ、なんて思っていたんだけど。
違ったよね。
好きだけじゃ、こんなに一生懸命になれないね。
だけどこの時、この押し花が桜樹にとってとても重要なことだとは知らずにいた。
「帰ったらやってみよ」
そう言って、桜樹は色とりどりのガーベラを買った。
「なずな、今日はもう上がっていいよ」
あっちゃんは時計を見ながら、でもちょっとにやにやしながら言った。
この企んだ顔が、もう悪役にしか見えないのよ。
「じゃあ…」
私は、あっちゃんの思惑通りに桜樹と一緒に店を出た。
ご機嫌な感じで手を振るあっちゃんに、桜樹は大きく手を振っていた。
桜樹と二人で歩くなんて、また私の妄想力に火がついちゃう。
触れそうで触れない肩。
合わせてくれている歩幅。
ああ、デートってこんな感じなのかな。
私は、チラッと隣を見る。
あらなんということでしょう。
隣にイケメンがいます。
誰か、今を動画に撮って!
そんなことを考える私に、
「なずな。バスケやんないの?」
桜樹の唐突な質問が胸に突き刺さる。