イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
怒っているのに素直な直倫というのはいったいどういうものなのだろうか。
ふたりの間にそんな空気があったのだろうか。
思わず考え込んでしまった。
だが白臣はそこを詳しく説明する気はないようだ。
「まぁ、男兄弟だからね。いろいろあるんだよ」
と、あっさりとしたものだった。
「ふぅん、そういうものなの」
「そういうこと。でも、あれがきっかけで一緒に住み始めたんなら、勢いがついてよかったかもね」
そして白臣は、ふと思い出したように周囲を見回した。
「もしかしてナオと待ち合わせ?」
「あ、そうだった。待ち合わせっていうか、これ、家に忘れたから持ってきたの。メールでもいいか……」
バッグから封筒を取り出し、アプリで直倫に【ついた】というメッセージを送る。
そんな様子を見て、白臣が大げさに目を細めた。
「ああ、いいなぁ~。一緒に住んでるからそういうこともできるんだ」
「シロちゃんだって、頼めばどんな人だって来てくれるでしょ」
むしろお使いをしたい女子が、行列を作るに違いない。
「でも俺は他人と一緒に住みたいなんて思ったことないからなぁ……」
「ええーっ……それ結構な爆弾発言だよ。女子が泣いちゃうやつだよ」