イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
「ソースがはねてる」
「えっ……!」
「まぁ、俺はお前のいつまでも変わらないところが、っと面白いって思ってるんだけど」
「もう、面白がらないでよ……もうっ……ちょっと見てくる」
遠子はバッグを掴んで席を立ち、店の奥にあるトイレへと向かった。
(はーっ、ソースつけるって恥ずかしすぎる……!)
鏡を見ながらメイクをなおし、それからふうっとため息を吐く。
そこに、カチャリとドアが開いてほかのお客さんが入ってくる気配がした。
「あの……」
声を掛けてきたのは、ものすごく可愛らしい女の子だった。
年は遠子より少し下くらいだろうか。身長は小さく、髪はつやつやのボブカットで、つけまつげにばっちりのカラコン。うるうるした大きな目で遠子を見つめてくる。
(わー、お人形さんみたい……)
「あ、トイレならどうぞ。私は使わないので」
見とれながら遠子は奥のトイレを譲ろうとしたのだが――。
「いえ、そうじゃなくて! あの、槇さんとはどういうご関係なんですかっ!」