イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
当然ファーストキスだ。生まれて初めてのキスだ。
(なっ……なななななぁ! なんでー!)
あまりの展開に、目が丸くなる。息もできないまま、目の前の直倫の美しく整った顔を凝視する。
久しぶりの再会ではあるが、どこからどう見ても幼馴染の槇直倫だ。
(まつげなっが! 肌すべっすべ! 毛穴はどこだ!)
そして動揺のあまりどうでもいいことを考えてしまう。
完全に彫像と化した遠子だが、息を止めていたせいで息苦しくなった。
(く、く、苦しい~!)
「ん……?」
プルプルと震え始める遠子の異変を感じ取ったのか、直倫はとりあえず唇を離して遠子を凝視する。
「おい、顔真っ赤だぞ。死ぬなよ。息しろ」
「だっ、だってっ……!」
「ちょっと唇ずらしたときに、息するんだ。てか眼鏡邪魔だな」
直倫は遠子のピンクのメタルフレームの眼鏡をサッと外すと、ベッドボードの上に置いて、もう一度顔を寄せてくる。
「ほらもう一回。キスの練習。俺の嫁になったらそんなんじゃ毎晩持たないぞ」