イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
それから数時間後――。
目が覚めたとき、一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。
じっと目を凝らすと、半分だけ降りているブラインドから見慣れない夜景が見える。
「あ……」
(そうだ、私……酔っぱらって……)
おそるおそる肩越しに振り返ると、険しい顔をして眠っている直倫がいる。
右腕は遠子の頭の上にあり、アルファベットのLを上下さかさまにしたような態勢だ。
その空間にすっぽりと遠子の体がおさまっている。
そして彼もいつのまにか着替えたらしい。
バスローブ姿になっていた。
(夢じゃなかった……)
ふうっと息を吐いた後、直倫を起こさないように体を起こし、ベッドルームから出て冷蔵庫を開ける。
さすが高級ホテルというべきか、ありとあらゆる種類の飲み物が、びっしりと収められている。
新しい水を開けて飲むと、全身にいきわたるような気がして、ようやく人心地ついた。