イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
「ナオ……ちゃん……」
「ん?」
(ん……? 誰……?)
目を開けると、大人の直倫がいた。
子供の頃は天使のように愛らしく、街を歩いているとボーイッシュな美少女に間違えられるくらいの美貌だったが、今は何処からどう見ても、大人の男だ。
(大人の男……? って、そりゃ三十間近だし、当然だけど……。なんでそんなこと考えたんだろう)
「おはよう」
直倫はぼーっとしている遠子の頬にかかる髪をかき分ける。
(ここは直倫のマンション……ふたりの寝室……)
自分に言い聞かせないと、まだ頭が働かない。
目の前の、直倫の顔を見つめる。
「……おはよう」
(直倫って朝、強いんだなぁ……)
寝返りをうっていたのか、いつの間にか向き合うようにして眠っていたらしい。
遠子は起き上がろうと身じろぎしたが、
「目を閉じろ。おはようのキスの時間だ」
直倫はそんなことを言って、顔を近づけてきた。