夢の言葉と陽だまりの天使(下)【夢の言葉続編③】
「……難しそうな本だね。」
私は紅茶を飲んで一息付くと、さっきバロンに渡された本を手に取ってパラパラとめくった。
難しい異国の文字で綴られていて、私には何が書いてあるのか全く読めない代物。
「ああ、それ?…ハズレだった。」
スコーンを食べながらバロンが呟く様に言った。
「?…ハズレ?
あ、面白くなかったの?」
バロンの言葉に顔を向けて尋ねると、彼は空を見上げながら口を開く。
「探してる本があるんだけどさ、なかなか見付からないんだよね。
…ま、タイトルも作者名も覚えてないから当たり前なんだけどさ。
そんな感じの文字だった事しか分かんなくて読み漁ってるって訳。」
そう言って、バロンは笑ってたけど…。
その横顔は、何だか寂しそうだった。
何気ない会話だったのに…。
……。
何でかな?
今になって、色んな事が…気になる。
〈回想終了〉