僕に、恋してみたら?


「茉帆って、柳くんとか先輩とか、どうやって親しくなったの?」

「え……」

「柳くんってさ、優しくて頼りになるけど、なんか壁があるんだよね」


ユカリは、柳くんのことよく見ているんだなぁ。

わたし、柳くんがボロを出すまでは〝優等生の委員長くん〟としか認識していなかった。

どちらかというと話しやすく、壁を感じることもなく。

でも、ユカリは少なからず見抜いているんだ。柳くんが猫をかぶっていることに。

本当の姿は、別にあるってことに。


「壁なんてある?」
サナが不思議そうにいう。

「アプローチしても、ヒラリとかわされる」
寂しげにいうユカリは、完全に恋する乙女だ。

「奥手そうだもんね、柳くんって」
「照れてるんじゃないのー?」


いや、柳くんは……結構大胆です。


「それがね、他の子にもそんな感じ。笑ってるけど、心から笑ってるようには見えないというか。なのに茉帆だけは、普通に話したり、嬉しそうに笑ってたり、一緒に帰ったり」

< 179 / 288 >

この作品をシェア

pagetop