僕に、恋してみたら?


 *


たこ焼きを買ってベンチに腰掛け食べていると、桃惟と一緒に屋上でお弁当を食べたことを思い出す。

あのときからわたしは、桃惟に夢中だ。


「ねぇ、茉帆」

「ん?」

「一緒に食べると、美味しいね」

「……うん!」


食事って、なにを食べるかよりも、誰と食べるかの方が重要な気がする。

ユカリたちと教室で食べるお弁当もそうだし、こうして桃惟と食べるたこ焼きは、格別に美味しい。


「茉帆、タコパしたことある?」

「タコパって?」

「たこ焼きを焼くパーティーだからタコパ」


なるほど、たこ焼きパーティーの略か。


「家でたこ焼き焼くの?」

「そう。前に友達の家で、10人くらい集まってやったんだ」

「10人!? それはホントにパーティーだね」


関西では〝一家に一台たこ焼き器がある〟なんて話をどこかで聞いたことがあるけれど。

このあたりでも、持ってる人いるのか。

しかも10人分って、どれだけ焼くんだろう。たこ焼きタワーができそうなくらい焼きそうだな。


「普通は具をタコにするところを、そのときはなんでもありで。色々入れて盛り上がったよ」

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