僕に、恋してみたら?
「これ……」
見つけた。
「正解」
その写真に写っていたもの――それは、屋上だった。
屋上は、桃惟とわたしが出会った場所。
正確にいえば、わたしは校内で一方的に桃惟を見かけたことはあった。
でも、面と向かって会ったのは、屋上が初めてだった。
出会いこそ、最悪だった。
キス現場を目撃してしまうし。
邪魔した責任とれとか言いがかりをつけられ。
挙げ句の果てに、胸のことまで笑われて。
でも、それからの桃惟といえば、いつもわたしをときめかせてくれた。
辛いこともあったけれど、わたしの心には、いつも桃惟がいて。
桃惟を想うと……ドキドキして。
こうして一緒にいると、この上なく幸せな気持ちになれるのだと思い知った。
「って……、えぇ!?……わたしの後ろ姿?」
写真には、手を広げている女子生徒の後ろ姿が小さくうつっているではないか。
「いい写真でしょ?」
ニッコリ微笑む。
良い写真って……、
「これ、劇の稽古してたときのやつじゃない!?」
「大正解」
「写真部の人が撮ったの……?」
「いや、これはスマホのカメラで僕が撮ったんだよ」
「そ、そっか……」
ビックリした。稽古を知らない人にまで見られたかと思った。