ガード
***


その日の仕事も上の空で終わり、私は今日も翔からの連絡を待った。

あの意味深な「嬉しかっただけ」以来、彼から連絡が来ることはぱったりとなくなった。

それでも私は待つ。

「遅い・・・。」

待機にも限界がある。

待ちかねて、本当に待ちかねて、気が付いたら私は自分の定める境界線を一歩、いや大幅に超えてしまっていた。

『翔』

素早く打ってまた待機。

すると予想外なことに、返信は五分ほどで返ってきた。

『何?』

たった一言である。

だが今はそれにすがるしかない。



『翔、今辛いことでもあるの?』







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