お前のこと、誰にも渡さないって決めた。

「へへっ、ひまりちゃんに話きいてもらってたんだ〜っ」


香音ちゃんが本当に嬉しそうに笑うから。

なんでか素直に応援できない自分に嫌気がさして。

合わせて笑おうとしたけれど、曖昧な笑みしかできなくて。




………ほんとうに、私、どうしちゃったの?




「あ、じゃあ私も絵美(エミ)たちのところに戻るね!ひまりちゃん、ありがと!!」



そう言って、香音ちゃんは友達のところに行ってしまった。



「ね、夏奈ちゃん、どこ行ってたの?」

「どこって、トイレじゃん!言わなかったっけ?」


あれ、そんなこと言ってたかな……?


そんなことより、

と夏奈ちゃんがちょっと心配そうな声で。



「ひまり、なんか変だよ?具合悪い?」

「あ………」


さすが、夏奈ちゃんは誤魔化せない。

………でも、自分でも原因がよくわからないし……。


もう、今はなんともないし、
香音ちゃんには申し訳なかったなぁって。



「うーん、なんかよくわからないけど、たぶん大丈夫っ!」


ピースサインをして見せると、夏奈ちゃんに訝しげな目を向けられた。


「ほんと?無理しないで、何かあったら早めに言ってよ?」

「はぁ〜い」



こうしてると、なんだか、夏奈ちゃんがママみたいだなぁ〜なんて。


そう思ってしまったのは、内緒ねっ!



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