あまりさんののっぴきならない事情
はい、と言う桜田に、秋月は、
「えー、なにそれ。
キスのひとつもしたんじゃないのー?」
と室長が居るのに大きな声で訊いている。
いつものことなのか、ご隠居は聞かぬふりだ。
「いえ、そんな。
だって、寺坂さんですから」
と恥ずかしそうに桜田が言う。
……いい人だな、寺坂さん。
あの悪魔とは大違いだ、と思いながら聞いていた。
「あまりはどうだったの?」
と唐突に、秋月に話を振られて、ビクつく。
「あ、えーと。
海里さ……支社長の昔のお知り合いとお会いしたりして、その、帰りました」
と曖昧に答えると、
「なにそれ。
食事くらいしてきたんでしょ?」
と訊いてくる。
「ああ、はい。
それはまあ」
「へー、支社長って、どんなとこに連れてってくれるの?」
「なんかすごい店ですかね、やっぱり」
と興味津々、桜田が言ってくる。
「えー、なにそれ。
キスのひとつもしたんじゃないのー?」
と室長が居るのに大きな声で訊いている。
いつものことなのか、ご隠居は聞かぬふりだ。
「いえ、そんな。
だって、寺坂さんですから」
と恥ずかしそうに桜田が言う。
……いい人だな、寺坂さん。
あの悪魔とは大違いだ、と思いながら聞いていた。
「あまりはどうだったの?」
と唐突に、秋月に話を振られて、ビクつく。
「あ、えーと。
海里さ……支社長の昔のお知り合いとお会いしたりして、その、帰りました」
と曖昧に答えると、
「なにそれ。
食事くらいしてきたんでしょ?」
と訊いてくる。
「ああ、はい。
それはまあ」
「へー、支社長って、どんなとこに連れてってくれるの?」
「なんかすごい店ですかね、やっぱり」
と興味津々、桜田が言ってくる。