あまりさんののっぴきならない事情
ほんとにちょっとだけ、と思いながら腰を浮かせたとき、いきなり、ロッカーの方から、スマホの鳴る音が聞こえてきた。
「あれっ? 私のかな?」
とあまりが言い、目を開ける。
「あ、ああ、そうかもねっ」
と慌てて言い、IHを切りに立ち上がったフリをした。
「すみません。
マナーモードにしてなかったです」
とあまりはロッカーに取って返す。
……ああ、危ないところだった、と思う。
あんまり可愛かったから、理性が吹き飛びそうになった。
なんだか、今日は特別可愛い気がするんだが。
この間まで感じなかった色気のようなものをうっすら感じるし。
まさか海里となにかあったんじゃないだろうな……。
そんなことを考えていると、ロッカーの方から、微かに話し声が聞こえてきた。
だが、すぐにあまりは出てくる。
偉く早く切ったな、と思い見ると、あまりは、なんだか、しょんぼりしていた。
ど、どうした、あまりっ!?
と思っていると、あまりは、
「……おにいちゃんからでした」
とこの世の終わりのような声で言う。
「なにか良くない電話か?」
とその様子に訊くと、
「いえ、台湾の土産はなにがいい? とかいう、しょうもない電話でした」
と答えてくる。
「あれっ? 私のかな?」
とあまりが言い、目を開ける。
「あ、ああ、そうかもねっ」
と慌てて言い、IHを切りに立ち上がったフリをした。
「すみません。
マナーモードにしてなかったです」
とあまりはロッカーに取って返す。
……ああ、危ないところだった、と思う。
あんまり可愛かったから、理性が吹き飛びそうになった。
なんだか、今日は特別可愛い気がするんだが。
この間まで感じなかった色気のようなものをうっすら感じるし。
まさか海里となにかあったんじゃないだろうな……。
そんなことを考えていると、ロッカーの方から、微かに話し声が聞こえてきた。
だが、すぐにあまりは出てくる。
偉く早く切ったな、と思い見ると、あまりは、なんだか、しょんぼりしていた。
ど、どうした、あまりっ!?
と思っていると、あまりは、
「……おにいちゃんからでした」
とこの世の終わりのような声で言う。
「なにか良くない電話か?」
とその様子に訊くと、
「いえ、台湾の土産はなにがいい? とかいう、しょうもない電話でした」
と答えてくる。