午前0時、魔法が解けるまで。






「行かなきゃ……」



お腹のあたりまでかぶせられていた布団をめくって、私は患者さんが着る寝間着のような服のヒモに手をかける。



「ダメよ優衣!あなたこの前も意識がなかなか戻らなくて今回も倒れたんだから!今日と明日は検査入院になってるのよ!」



私の手を掴んで制止するお母さん。


その手を振り払って、私はベッドから降りる。






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