嘘つきなキミ

ガラガラー

こうへい「はやと?どうした?」

はやと「はあ...お前やらかしたな。」

こうへい「俺もそう思う...。振ったくせに、好きだなんて言って、付き合えないクセに...今はまだ付き合えないなんて...俺、ズルいよな...期待させるようなことばっかり言ってさ...」

はやと「は?お前そんなこと言ったの?」

こうへい「え?その事じゃないの?」

はやと「はあ...お前胸...見てみろ」

こうへい「っっっ...!!!!」

はやと「お前気づいてなかったのかよ...。」

こうへい「あいはっ?あいはなんて?」

はやと「お前落ち着けよ。あいは大丈夫だ。確かに気づいてた。泣きながらお母さんと同じ傷あとだったから見間違えるわけないって...。それでみゆきが、俺に話ふって来たんだよ。はやとなんか知ってるよねって。まじ焦ったよ...でもとっさに嘘ついた。確かにこうへいは心臓病だったけど、移植して今は治ってるって。それを信じてた。心臓病じゃなくてよかったって言って、安心した顔してたから大丈夫だとおもう。」


こうへい「よかった...。悪かったな。」

はやと「本当だよ。まったくwでも、お前まじズルいぞw」

こうへい「え?」

はやと「お前あいに俺の事信じろって言ったらしいじゃん。だから、あいつ傷に気付いてもなにも言えなかったらしいよ。お前の病室の前で泣き崩れてたってよ。」


こうへいはなにも言わずただ俯いていた。

気持ちはわからないでもない...
でも、いつかは本当の意味で向き合わないといけない時が絶対に来る...。
その時あいつらは、ちゃんと乗り越えられるのか心配になった。


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