二頭(二人の男)追うもの…バチが当たる
結局あたしは出掛けられず、不動産会社にも断りの連絡をした。
部屋は綺麗だし、とても男所帯とは思えない。何もすることの無いあたしは洗濯物を取り入れるだけ。
「槙さんってすごいよなぁ仕事行く前に家事は全部済ませてるんだもんなぁ。今は、輝一君と交代制って言ってたけど、輝一君が小さい頃は毎日槙さん一人でしてたんだよね?あっ家政婦さんが居たのかなぁ?何でいままで再婚しなかったのかな…槙さんならいくらでも話あったと思うけど…まぁ再婚しなかったお陰であたしは槙さんと巡り会えたんだけどね!明日からは家事はあたしがやろう!」
そう決意して彼らの帰るの待っていた。
「まだかなぁ…」
テレビを点けては消して時計見てはまたテレビ点けてそしてため息をつく。
「はぁ…」
お風呂先に入ってようかなぁ…
他人(ひとの)家は勝手が違う。
何時もならお風呂に入り、ピーナッツで冷たい缶ビールを飲んでる頃だ。
「ふあゎ…」
眠気が襲う。
あくびを噛み殺したときチャイムがなった。
「あっ帰ってきた!」
急ぎ玄関へ向かえば、ちょうど鍵を開け帰ってきたとこだった。
「お帰りなさい」と言うあたしに
「こまめさん、ただいま」と槙さんが抱き締めてくれた。
だが、輝一が私達を剥ぎ離した。
「親父!もう今からは俺のこまめちゃんなの!」と言っていつの間にか玄関に置いてあった時計を指差した。
その時計は0時をちょうど回ったところだったのだ。
槙さんはまるで狐にでもつままれた様にポカーンとしていた。
あれいつの間に?
今朝、出掛けるときは時計などなかった。
「行こう!こまめちゃん!」
「えっえっ?輝一ちょっと待っておうどんの準備してあるの…」
「別に腹すいてない」
「でも槙さんは?」
「親父の事は良いから!今は、俺の事だけ考えて!」と、輝一君は少し強引に手を引き、私を輝一君の部屋へと連れていった。
部屋へ入ると輝一君に押し倒されるようにベットへ倒れ込んだ。
「こまめちゃん好きだ!僕だけ僕だけを愛して…」
「……ぁ…」
輝一君は何時もより、より激しく私を求めた。