肉食御曹司に迫られて
晃たちと別れ、奈々は家に戻った。
一人になると、途端に不安が押し寄せた。
食欲など、まったくなく、奈々は着替えもせず、ソファーに座り込んこんだ。

(- 湊の気持ちはわからない。遊びだとは思いたくない。出会ったことは、ただの偶然で、軽いものだったとしても、それをあたしは必然にしたかった。でも。あたしには越えられない。湊の気持ちをそこまで動かすことはできない。)

そこまで、思ったところで、涙が溢れた。

(- あたしは、湊が好きだ。これだけは嘘はない。たとえ、どんなにたくさん、隠し事をしても、嘘はついてない。)

泣くだけ泣いて、晃に言った言葉を思い出す。
(- 私は大丈夫。)

【今日は、ごめん】
湊からの、メッセージを見つめる。

(- 湊、あたしは大丈夫。湊に会ってあたしは変われた。それだけで感謝だよ。)
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