キミの瞳に
「っ……」
や、べぇ……
春に手を振り払われただけでこんなにショックだなんて自分でも思わなかった。
今まで俺に見せてくれた表情、仕草…
俺の事が本当に好きって言うのが伝わってきてた。
それなのに俺は春のことをすごく傷つけてる。
あぁ…
ほんと何やってんだよ俺……。
グイッと春のことを引っ張って抱き締める。
「暴れてもいいから話だけ聞いてくれる…?」
腕の中で小さく震える春をとても愛おしく感じてしまった俺はもう手遅れで…
こんな状況になって自分の気持ちに気付くなんてきっと罰が下ったんだとそう強く思った。
「あの人は漢字は違うけど春と同じ名前…。
正直俺はあの人に恋愛感情を持ってる……」
最初は本当にそうだったんだ。