キミの瞳に







「朝木君かっこいいー!!」




「朝木君がんばって〜!」






ゲームが始まれば女子生徒が集まってそんな声が聞こえる。





聞こえた所でちっとも嬉しくない。






ゲーム中でも春の事が気になって相手コートにボールが行った時に春のいる方を見てしまう。






そんな春は壁に寄りかかってボーッとしてる。






昨日あれだけ泣いて、きっと家に帰ってもすぐに眠れなかったんだろうな…。






悲しい気持ちになったと同時に勢いよく飛ぶボールが目に入る。






「え…」






そのボールは春の方へと飛んで行ってそれに全く気づかない春は…








「中森さん危ない!!!」







ボールで頭を打ってしまった。






女子生徒が一斉に集まって春を囲む。





ゲームを放り出して俺は走って春の元へ駆け寄った。











< 130 / 165 >

この作品をシェア

pagetop