キミの瞳に
「…春っ…大丈夫…?」
駆け寄って声をかければ春はうっすらと目を開ける。
俺が来たことに少し驚いたような表情を見せる。
俺は春の腕に手を添えて…
「保健室…保健室行こう」
そう声をかけたのに…
「保健室は俺が連れていくからいいよ」
そんな声が聞こえて目の前から春の姿が消える。
「えっ…せ、聖夜君…っ…」
その聖夜ってやつが来て、春のことをお姫様抱っこして歩き出す。
「あんたは授業受けてていーよ」
そう言って俺の事を軽く睨んできた。
「…………。」
背中、足に回される腕…
密着してる体。
そんな光景が俺の嫉妬心を駆り立てた。