キミの瞳に






「あ………う、ん。


大丈夫だよ」






春はそう言って視線を毛布に移す。





気まずいって思ってるのがすごく伝わってくる。






「さっき春を運んだ人…


前に街で話してた…人だよね?」






だよね?なんて分かってるのに?をつけた理由は自分でもよく分からない。






「そうだけどよく覚えてたね」





春は俺と目を合わせることもなくそう呟く。




「ん…。


仲……いいんだ」





椅子があるのに俺は視線を向けて欲しくて春の横になるベットに腰掛ける。






「朝木君…椅子ならそこに…」






そう言って春は椅子を指さす。





あいつには体触らせて俺は近くに座るのも嫌なのかよ…。





そんなひねくれたような考え方しか出来ない俺は目の前にある春の手首を掴んだ。











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