失礼男の攻略法
不貞腐れている私をよそに、
「上で飲みなおそうぜ」
と言って、いつもの会員専用VIPラウンジに連れてこられる。
さっきのフロアと違って足元から天井まで続く窓のお陰で夜景がとってもきれいに見えるものの、このラウンジはあんまり好きじゃない。だから自分も会員だけど、この男と来るときくらいしか足を踏み入れることはない。
ほら、やっぱり。
今日もいかにも成功者ですといった顔をした男たちの周りに、きれいに着飾った女の子たちがチヤホヤと寄っていっている。ああいう様子を見ると、私とは無縁の世界なんだろうなって思ってしまう。
仕事ばっかりで、かわいげのない自分がみじめに感じてしまうから嫌なんだ。
「もう、ほんと邪魔しないで。ほっといてよ」
成功者たちの集団とは離れた奥まった席に腰を下ろしながら苦情を言うも
「そんなこと言っても、見る目なさすぎだろ。せめて、ここ連れてこれるくらいの奴じゃないと話になんねーよ」
一蹴されてしまう。