片翼の運命
ハンドボール投げをする為に、靴を履き替えないといけない。
「俺、自販機で飲み物買ってくる」
そう言って、靴を早めに履いた彼は行ってしまう。わたしはその背中を見て、ゆっくり履き替えることにした。
話さないのも疲れる……。
体育館で船川と夏菜子が楽しそうに話していたのを思い出して、溜息が出る。
わたしも加わりたかった。
すたすたと行ってしまう彼の背中を睨むだけで出来なかったけれど。
あとはハンドボール投げをするだけだ。そうしたら教室に戻って夏菜子をお昼ご飯に誘おう。
爪先をとんとんと地面に叩きつけて外に出た。