片翼の運命
わたしがそれに賛成したのは、慧斗が何かを食べるところ見たかったから。
「美味しい?」
なのにどうして、わたしが凝視されているのだろう。
ポテトを摘まんで口に入れる。奥歯で噛んでいるのを観察するようにそれを見ていた。
「うん、普通にポテト」
「良かった」
「慧斗も食べれば?」
対面に座っている慧斗の方へトレイを少し押す。「要らない」とだけ言って、少し長めのポテトを摘まむ。
言ってることとやってることが違うぞ、と思って見ていると、そのポテトがわたしの唇に付けられた。
「いっぱい食べて」
にこにこと笑っている。邪気のない顔で。