干物ハニーと冷酷ダーリン
俺は、静寂した空間で1人お茶を啜る。
目の前には、テーブルに突っ伏した黒崎。
隣には、帯を掴んだ川本が俺の膝を枕に沈んでいる。
まったくな有り様だ。
唸りながら寝ている黒崎は、そのままにして取り敢えず川本を布団に運ぶ。
間違いなどあるわけがないが、酔っている男が同じ部屋にいる事を考え出来るだけ端に寄せておいた。
黒崎は、まぁそのままでもいいだろう。
布団で嘔吐されても、旅館側も困るだろうと黒崎の口元にタオルを添えておいた。
テーブルに散乱してあるものを軽く片付けて俺は備え付けの風呂でシャワーを浴びて黒崎と川本の間の空間に布団を敷き直して就寝した。