干物ハニーと冷酷ダーリン
中庭の喫煙スペース。
昨日と同様ベンチに腰を掛ける。
キーンと音を立ててジッポから煙草に火をつけ煙りを吐き出す。
『………で?』
「あの、あたし…昨日はどんなご無礼を?」
『あー、まぁそうだな、、、酷いな』
普段は、背筋を伸ばしシャキッとしている水城さんだけど、寝起きと寝不足が相まってボケーと腰を曲げながら空を仰いでいる。
もはや、縁側に座るお爺ちゃんのようだ。
「いや、あの酷いのは分かってます。出来れば詳しく……」
『……………、面倒だな』
「諦めないで下さい!」
全身でめんどくさいアピールをしてくる水城さんにやる気を出させるべく、あたしは近くにあった自販機でコーヒーを購入した。
どうぞ、モーニングコーヒーです。
目が覚めます。
頭が冴えます。
シャキッとします。
さぁ、真実をお告げ下さい。水城さん様。