干物ハニーと冷酷ダーリン
「水城さん、レジ袋にお金!」
『それは、黒崎に返しておけ。』
レジ袋を渡され、お金は受け取ってもらえず水城さんは煙草をふかす。
「、、、水城さんの奢りですか?」
『………何が不満だ?』
「あ、いえ、あの…別に。ありがとうございます」
とてもじゃないが、水城さんから奢られるほど怖いものはない。などと言えない。
軽く、担当編集を1人増やされかねない。
ここは、素直に奢られていた方が得策である。
『、、、あの男』
「はい?」
ふと、空を見上げてた水城さんがポツリと呟く。
『あの相崎って奴…』
「ああ、相崎さんですか?」
レジ袋を漁り、コッペパンを取りだしパクっと一口。
安定した美味しさ。三食コッペパンでもイケるな。
『いつも、あんな感じなのか?』
「さぁ?普段は知らないですけど、あたしが見る限りではチャラ男ですね。打たれ強いといいますか、しつこいといいますか、、、」
何だ、突然。どうした水城さん。今日はやけに喋るじゃないか。
明日、台風でも来るんだろうか。