干物ハニーと冷酷ダーリン
乱れまくった呼吸を落ち着かせる。
えっ?飛んだんじゃなかったの?
あっ、黒崎さんもいる。
そして、青ざめた顔をしている滝くん。
何事ですか?
『滝が担当している望月先生が今回、増刊号でも一本決まってる事は知ってるな?』
「はい、巻頭カラーですよね」
自分の担当ではないが、増刊号に関してはどの漫画家さんが決まっているのかミルキー編集部は皆把握しているはず。
『そうだ。お前が帰ったあと、望月先生から連絡があってだな』
どうやら、増刊号に載せる原稿について滝くんからの指摘がなく、直しが無かったのかという確認の電話だったらしい。
その滝くんは、今月の増刊号ではなく勘違いで次の増刊号に載るものだと思ってそのままにしてしまった。