干物ハニーと冷酷ダーリン
それから、目を覚ましたら何故か打ち合わせ室のソファーに居た。
と、向かいのソファーには黒崎さんが寝ている。
何時だ?
覚醒しきれていない頭をそれでもフルに回転させる。
……………11時38分。
これは、いつの11時38分だろうか?
昼?夜?
どちらにしても、遅刻だ。
出版社のしかも編集部に居るにも関わらず、遅刻だ。
弾かれるように飛び起き、本来居るべき場所。
つまり、壁を挟んだ向こうへ飛び出す。
「お、おはよう…ございます!」
そこには、見慣れ顔がちらほらデスクワークをしている姿。
ってことは、夜じゃなくまだ昼の時間帯だ。