干物ハニーと冷酷ダーリン
出版社の最寄り駅までたどり着き、ふと思い出す。
そうだ、スマホサイレントマナーだわ。
報告はおろか、ノーウォッチのままここまで来てしまった。
メッセージ28件
着信7件
大体が黒崎さんからのしょうもない連絡だったけど、水城さんから1件だけ着信が入っている。
えっ?あの人、帰ってきたの?
早くない?
とりあえず、編集長なので水城さんに電話した。
そしたら、開口一番すこぶる怒られた。
解せぬ。
『お前は、すぐに報告出来ないのか!』
「今、終わったばかりなんですよ。今連絡しようと思ってました!」
まぁ、かれこれ30分以上は経つけれども。
『嘘をつくなら、もう少しまともな嘘を持ってこい』
電話越しでも半端ない威圧感をお出しになられる貴方はもはや人間ではないのかもしれない。
何故、嘘がバレた?
超能力かなにかですか?
それとも千里眼ですか?
もしや、近くにいるんじゃ。
辺りを見渡して見ても、水城さんの姿はなく変わりに駅が特定出来てしまう電光掲示板を発見した。
それも馬鹿デカイメロディーを常時響かせながら。
これかー!!!
「あのー、、、すみませんでした」
これは謝るしかないです、、、はい。