干物ハニーと冷酷ダーリン
『川本、ちょっと頼んだ』
コーヒーに少し口をつけて、退席する水城さん。多分、ニコチン摂取に行ったのだろう。
ヘビースモーカーとまではいかないが、ちょくちょく吸っている姿を見かける。
水城さんがいなくなり、場の空気が心無しか軽くなった。
そして、プリンは美味しい。
「あ、遠慮しないでプリン食べてね!はぁー、出版社でこんなにのんびり出来るなんて、夢みたい」
コーヒーを飲んでプリンを食べて至福の時間だなぁ。
こんな事、滅多にあるものじゃないから。
「あの、編集部ってそんなに大変な仕事なんですか?」
先程までガチガチしてた女の子たちは、肩の力も抜け至ってリラックスムード。