干物ハニーと冷酷ダーリン
「……行ってきます」
残りのコーヒーを飲み干して席を立つと、入れ替わる様に黒崎さんが来た。
「黒崎さん……なんであたしが!」
『まぁまぁまぁ、川本。あそこと仲良しじゃん?あの印刷所と渡り合えるのって、水城か川本しかいないでしょ?』
「あたしを巻き込まないで下さいよ!そんなの水城さんだけですよ!」
『ほらほら、早く行った方がいいんじゃない?水城がすげぇ睨んでるよ』
見なくても分かる、鬼の邪気ですかそれは?
ビシビシと伝わってくるので、編集部へ逃げ込んだ。
そして、待ち構えていた野田さんと共に印刷所に向かった。
何であたしがこんな目に……。
また、胃がキリキリ痛みだした。