ゆるゆる監禁生活
杏side
時間も時間なので全く人のいない広々とした大浴場のど真ん中を占領しながら突如押しかけてきた梨花ちゃんの話を聞く。
「なんか、こう、思ったんですよ。あ、男だって」
「う、うん」
「今までオカマとか女の子だと思ってたってわけじゃなくてですね!?」
「分かってるよ」
さっきからずっと顔がりんごのように赤い梨花ちゃんはとても可愛い。
ナンパ男を1人で撃退しちゃうくらい強いけど、こういうところを見るとやっぱり普通の女の子なんだなぁ。
ちょっと自分の感情に鈍いけど。
「ちなみに梨花ちゃんの初恋は?」
「小1の頃なんですけど、お年玉をたくさんくれた従兄弟のお父さんのことが好きでした」
「それなんか違う」
実の父とかではなく従兄弟のお父さんっていうところが微妙だよね。
しかもそれ好きの種類が違うし。
だけど本人はそれ以外思い当たる節がないそうだ。
智也が梨花ちゃんを誘拐した本当の理由を知っている身としてはとっても焦れったいわけで。
だから自分で考えなさい!なんてことは言わず、
「それは恋よ」
ド直球に言ってあげる。
時間も時間なので全く人のいない広々とした大浴場のど真ん中を占領しながら突如押しかけてきた梨花ちゃんの話を聞く。
「なんか、こう、思ったんですよ。あ、男だって」
「う、うん」
「今までオカマとか女の子だと思ってたってわけじゃなくてですね!?」
「分かってるよ」
さっきからずっと顔がりんごのように赤い梨花ちゃんはとても可愛い。
ナンパ男を1人で撃退しちゃうくらい強いけど、こういうところを見るとやっぱり普通の女の子なんだなぁ。
ちょっと自分の感情に鈍いけど。
「ちなみに梨花ちゃんの初恋は?」
「小1の頃なんですけど、お年玉をたくさんくれた従兄弟のお父さんのことが好きでした」
「それなんか違う」
実の父とかではなく従兄弟のお父さんっていうところが微妙だよね。
しかもそれ好きの種類が違うし。
だけど本人はそれ以外思い当たる節がないそうだ。
智也が梨花ちゃんを誘拐した本当の理由を知っている身としてはとっても焦れったいわけで。
だから自分で考えなさい!なんてことは言わず、
「それは恋よ」
ド直球に言ってあげる。