完璧執事の甘い罠


詳しくは教えてくれないけど、犯人が捕まったという事だけは知らされた。
私を安心させるためだろうけど、それ以上の事は教えてはくれなかった。



「いくらお前が大丈夫だといったとしても、ジルは納得しないだろうな」

「え・・・?」

「あいつは今回の一件を、ひどく後悔して自分を責めてる」




それは、私にもわかった。
いくら私がジルのせいじゃないと言ったって、ジルは自分を責めて。
フラッシュバックに苦しむ私を見ては苦しそうに顔を歪めた。



昨日、キスに応えてくれたのだって、もしかしたらその後悔から?




「俺だって、お前の事護りきれなかったこと、悔やんでも悔やみきれない」

「ノエルのせいでも、ジルのせいでもないよ・・・」

「お前がそう言ったって、それが事実なんだ。警備が甘かった、もっと警戒するべきだった。後から考えれば悔やむことなんて山ほど出てくる」



起きてからじゃないとわからないからこそ、後悔なんだ。
後悔しないために選んだつもりの道でさえも、間違えることだってある。

それが取り返しのつかない結果を招くことだって。




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