副社長は束縛ダーリン

着替えた後は、ロッカールームと同じ一階にある、スタジオAと書かれたドアを開けた。

これからここで、エアロビクスが始まる。


エアロビクスを含め、館内で行われるヨガやボクササイズなどの、インストラクター付きのレッスンは、全て自由に受けられる。

昨日も参加して、今日は二回目。

前面の壁が鏡張りになっている、広さ九十五㎡ほどのスタジオには、男女合わせて三十名ほどの参加者がいた。

始まりを待つ彼らは、三列に横並びになっていて、私は後ろの列の真ん中あたりに場所を確保した。


少しして、色黒で筋肉質の女性インストラクターが入ってきて、私たちの前に立つと、元気に挨拶をする。


「皆さん、こんばんは! インストラクターのアキコです。夏本番に向けて、美ボディを手に入れましょう。レッツ、エアロビクス!」


軽快な音楽が流れてきて、みんなが先生の真似をして、ステップを踏み始める。

最初は、足のステップだけ。

それだけなら、エアロビクス初心者の私でもついていけるけど、手の振りが加わると、途端におかしな動きになってしまう。

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