副社長は束縛ダーリン

彼女は悠馬さんの愛情の示し方に、疑問を感じているみたい。

『束縛と独占欲』という言い方もしていたような……。


そう言われたら、思い当たる節もあるけれど、私は決して嫌じゃない。

メールを送ることは苦労ではないし、後ろめたいことなどないから、スケジュールや交友関係を把握されても、なにも困ることはないもの。

それに束縛するのも、独占したいと思うのも、私を愛しているからこそで、むしろ嬉しくなる。


「朱梨ちゃん、お先に」

「また明日ね」

「はい、お疲れ様でした」


泉さんに続いて、男性たちも次々と帰っていき、二班の開発室はあっという間に空っぽで、私ひとりが残された。

男性たちを見送った私は、もうひとつ、やり忘れていたことを思い出す。

悠馬さんが特に用もないのにここに顔を出すから、男性たちは牽制されているような気分になって、気の毒な状況になっているんだった。

それを解消させないと……。


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