副社長は束縛ダーリン
しかし、照れている場合ではないと、すぐに気づかされる。
切れ長二重の涼しげな瞳を狭め、悠馬さんは「言いなさい」と私に詰め寄る。
「ここのところ、平日もおかしな行動をしているよね。退社後にやたらと寄り道して帰るようになったのはなぜ?
本当は買い物じゃなく、男と密会しているの?」
「ち、違います! それだけは絶対に!」
「それなら、どこでなにをしているのか、正直に言ってもらおうか。言わないなら……浮気疑惑は晴れないよ?」
口撃しながらにっこりと微笑む悠馬さんに、私の背には冷や汗が流れる。
余裕の作り笑顔を浮かべているということは、私に浮気心がないことを、分かって言っているのだろう。
それでも退社後の、デパートや本屋に寄ってから帰るというメールの嘘は、見破られているようだし、もう隠していられない。
ごまかせばまた、尾行されそうだし……。
悠馬さんの膝にのったまま、フィットネスクラブに通ってダイエットに励んでいることを、ボソボソと打ち明けた。
「ちょっとだけ、体重が増えちゃって……」