副社長は束縛ダーリン
電話をかけてきたのは悠馬さんで、きっと今、仕事が終わったところなのだろう。
彼の声を聞けることを嬉しく思いながら電話に出ようと思ったが、その前に着信音が途絶えてしまった。
すぐにかけ直そうと思ったら、LINEメールが大量に届いていることに気づき、電話をかける前に悠馬さんとのトーク画面を開く。
すると、そこには……。
退社前に私が送信したメッセージの後に、【どういうこと? 詳しく説明して】という、不機嫌そうな彼の問いかけが。
その後も、入浴中で気づかなかった私に宛てて、苛立ちのこもるメッセージが続いていた。
【どうして返事をくれないの?】
【俺のなにが気に入らないのか説明して】
【まさか開発二班の男に心変わりした?】
数分置きに送られたメールの合間には、不在の着信履歴もたくさんあって……。
これはマズイと青ざめる私。
二班の開発室に来ないでくださいとお願いした理由は、牽制されている気分の男性たちが気の毒だと思ったからであって、決して悠馬さんと別れたいと思ったからではない。