【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
 

「なぁ、なんで猫耳なんて生えてんだよ」

そう問い詰められ、しぶしぶ口を開いた。

「ずっと前から飼ってたハチが……」
「あー、お前んち猫飼ってたよな。人が呼んでもちっとも近寄ってこない、無愛想な猫」

そう言われ、ムッとして顔をしかめつつ話を続ける。

「そのハチがこの前老衰で死んでしまって、私に取り憑いたみたい」
「はぁ!?」

私の言葉に、千葉くんが目を見開いた。驚きすぎたのか、椅子からずるりと体が滑り落ちそうになる。

「取り憑いたぁ?」
「らしいです」

事務的に頷くと、頭の上の猫耳がパタパタと揺れた。

「お前、それ大丈夫なわけ? 除霊とかしねぇと」
「一応、霊能力者のクミコさんって人に見てもらったんだけど……」
「そいつはなんて?」
「無理やり除霊するのも危ないし、憑いてる猫も悪意があるわけじゃなさそうだし、急がなくても大丈夫じゃないかと」


 
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