【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
「禁煙席にいたのに、煙草のにおいを気にしてた。普通なら、まったく気にならないレベルなのに」
「……っ」
思い出そうとしてみても、よく覚えていない。
もしそんなことを口走っていたんだとしたら、無意識だろう。
「その猫に取り憑かれてるせいなんじゃねぇの?」
低い声でそう言われ、思わず息を呑んだ。
「まさか……」
ハチが取り憑いているせいで、一ヶ月の間に、味覚が変わり嗅覚が鋭くなった?
ずっとこのままの状態でいたら、この先もっといろんな影響がでてくるとしたら……?
そう考えて、口元を手で覆った。
頬に触れた指は冷たい雨に打たれたせいで、冷え切って震えていた。
「そんなことないよ。気のせいだよ。千葉くん、考え過ぎ……」
そう言って誤魔化して、なんとかこの場をやり過ごそうとした時、千葉くんに腕を掴まれた。
「お前見てると、ほんとイライラする」
「きゃ……!」
乱暴に体を引き寄せられ、驚いて目をつぶると、千葉くんに抱きしめられていた。
「な、なにするの!?」
驚いてもがけば、私の腕を掴んだ手に力が込められた。痛いくらい強く掴まれ、思わず細い悲鳴を上げた。
「じゃあ、除霊するか俺と寝るか、どっちか選べよ」
「寝るって……」