【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
 
「……たかが秘書を相手に、こんなとこまで首を突っ込むなんて、悪趣味だな御曹司様」

千葉くんが痛そうに顔をしかめ頬を手で覆いながら、そう言って立ち上がる。

「悪趣味? 泣いて嫌がってる女の子に無理やりせまるほうがずっと悪趣味だろ」

専務は怒りのこもった鋭い視線で、千葉くんのことを睨む。

「本気で相手をするつもりもねぇ秘書に、優しく接してその気にさせてからかって。楽しいかよ」
「……からかっているもりはないけど?」
「じゃあ、なんで詩乃の猫耳を、そのままにさせてるんだよ」

千葉くんにそう言われ、専務は眉をひそめた。

「本当に詩乃のことを考えてるなら、もっと本気になって心配するだろうが。猫に取り憑かれてから、こいつの味覚や嗅覚が変化してきてるの気づいてるか?」

その千葉くんの言葉に、専務は驚いたようにこちらを見た。
じっと見つめられ、思わず視線をそらす。

「こんな状態の詩乃を面白がって放っておくなんて、おかしいだろ」

一方的に専務を責める千葉くんに、慌てて口を開いた。

「専務は悪くない!」
「詩乃」

私の言葉を遮って、千葉くんが低い声で言った。

 
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