【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
笑うとタレ目がちになる、ずるいくらい魅力的な笑顔。
専務とキスをしている。ずっと好きだった憧れの人と。
「せん、む……」
なんだか信じられなくて、キスの合間に確かめるように呼ぶと、専務の手が優しく私の頭を撫でた。
角度を変え何度も唇を合わせながら、黒い三角の耳のつけ根をなでる。
「ん……っ」
どうしようもなく気持ちがよくて、その手に自分からねだるように頭をこすりつけると、専務はキスをしたまま声を出さずに笑った。
柔らかさや温度を確かめ合うように舌を触れ合わせながら、不安で強張っていた体から力が抜けていく。
それを見透かしたように、専務は胸の前で交差させていた私の腕を優しく開いた。
「耳」
私の体に触れながら、専務がそうつぶやいた。
「耳……?」
不思議に思ってつぶっていた目を薄っすらと開けると、専務が微笑む。
「気持ちよさそう」
そう言われ、頭頂部の猫耳が気持ちよさそうにピクピクと震えているのに気がつく。
「尻尾も」
微かに頭を起こして見れば、黒く長い尻尾が甘えるように専務の手首に絡まっていた。