【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
ぽかんとしたまま扉の閉まる音を聞いていると、じわじわ恥ずかしさがこみあげてきた。
きっと、玄関の扉越しに、私の独り言が聞かれていたんだ。
……もうやだ。恥ずかしすぎる。
頬が耳が体が、燃えるように熱くなる。
「うーっ」
思わずしゃがみこんだまま頭を抱えて唸ってしまう。
可愛げのない私の考えまでお見通しで、ひねくれた部分も全部ひっくるめて好きと言ってくれる専務に、どうしようもなくドキドキさせられる。
しゃがみこんで自分の膝をぎゅっと抱きしめて、私はひとり唸っていた。
好きすぎて、幸せすぎて、どうしていいのか分からなくて、玄関で私はひとり膝を抱えたまましばらく途方にくれていた。