【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
ちらりと時計を見ると、四時を回るところだった。
少し早いけれど夕食の準備はもうできたし、簡単に部屋の掃除もしたし。
あとはなにをして彼を待とうかな、と部屋の中を見回した。
窓に近づき外をながめる。
帰ってくる専務の姿が見えたりしないかな、と思って目をこらしてみて、まだ帰ってくるわけないかと肩を落とす。
料理が心配になってキッチンに行き、煮込みハンバーグのソースを味見する。
接待や会食では高級な料理を食べることが多い専務は、実は子供が喜ぶような普通の家庭料理が好きだということは前から知っていた。
だから素朴なチーズ入りの煮込みハンバーグを作ってみたけれど、いくらなんでも普通すぎたかな。
急に不安になってきて、キッチンで頭を抱える。
中のチーズはクセのないチェダーチーズにしてみたけど、ゴルゴンゾーラやワインでもっと大人っぽい味にしたほうがよかったかな。
付け合せにはルッコラと豆のサラダ。粒マスタードとハチミツとお酢で作ったドレッシングは上手にできたと思うんだけど、専務の口に合うかな。ハチミツ、嫌いだったりしないかな。