【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
微笑むと、きれいな二重の目が、タレ目がちになる。
『君は、優しいし可愛いいと思うよ』
当然のようにそう言われ、驚いて目を見開いた。
『俺が落ち込んでたら、慰めようとしてくれたし、見ず知らずの男の話を面倒くさがらずちゃんと聞いてくれるし』
『そ、そんないこと……』
そんなふうに言われたのははじめてで、戸惑いながら慌ててうつむくと、その様子を見て彼が笑った。
『ほら、無表情なんかじゃない』
『それは、からかうから……!』
『からかってないよ。ちゃんと本心だよ』
そう力強く言われ、恐る恐る視線を上げると優しく微笑まれた。
『大丈夫。君はすごく可愛いから、自信持って』
長い腕が伸びてきて、ぽんと頭を撫でられた。
『彼氏も、本気で君のことが好きだと思うよ。だから、逃げてばかりいないでちゃんと話した方がいい』
『でも……、ただからかわれてるだけだったら……?』
不安で、思わずそんな弱気なことを聞いてしまう。
『大丈夫。もしそうだったとしても、そんな見る目のない男より、もっといい男がちゃんと現れるよ』
彼がそう言った時、誰かが大きな声でこちらに向かって叫んだ。