【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで


「おはよー」

「おはよう、璃乃ー」

「芹澤さん、おはようございます!」





休みが明けた久しぶりの学校。

心は晴れ晴れしている。


結局、月星のことは忘れられなかった。
ずっと頭の片隅にいる。

でも、嫌な気持ちじゃないから。

共存している、みたいな。多分、自分の中で色々整理が出来たんだと思う。



そう、階段を一つ登れた気分。





「ね、今日テストだよ」

「ふふー、私はちゃんと勉強してきました!」

「じゃあ、問題の出し合いしません?」





自然と橋本くんが私達と行動を共にしていることを悠子は疑問に思っていたが、助けてもらったと一言言っただけで納得したように、ふぅーん?助けてもらった…ねぇ?とちょっと半笑いになっていた。


何で半笑いなのかはちょっとよく分からない。





「だからあたし勉強してないんですけどー?」

「これも勉強だと思って!」

「問題出しますよ?」





悠子はもちろん答えられるはずもなく、途中で抜けた。





「絶対、勉強の邪魔しようと思ってたでしょー」

「はは、ごめんごめん!」





悠子は7割、私はなんと全問正解だった。



そうやって私は普通の生活を、穏やかな生活を送っていた。

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