【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで


「あの、芹澤さん…
放課後ちょっと話したいことがあって」

「うん?分かった」





まだ悠子が来ていない朝にこそっと耳打ちされて何もわからないまま返事をした。






「あれ?璃乃、帰らないの?」

「あ、うん。橋本くんに話があるって呼ばれてて…」

「へえー委員長がねぇーそっかそっか…」





またもニヤつく悠子。

もう何なんだ、この子は!





「邪魔者のあたしはお先に帰りますよー」





ひらひらと手を振って帰る悠子を見送る。

橋本くんはというと委員長会議で少し遅れているようだった。





「せっ芹澤さん…!
待たせてしまって…すみません」





走ってきたのか息が乱れている。





「だ、大丈夫?!
落ち着いて…」

「ダメだな…全然格好つけられないよ…」

「ん?」





橋本くんは大きく深呼吸して、服装を正し私の方に向き直った。

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