おはよう、きみが好きです



「うん、あたしも八雲と始めたい……」


終わりたくなんてない。

最初で最後の人だから……。

きみだけは、諦めることが出来ない。

大好きで、愛してる人だから。



『それならさ、明日朝、保健室で待ち合わせな』

「あ……ふふっ、うん、あたしたちの始まりの場所で」



初めて目が合った時、好きだと伝えた時。

そもそも、あたしたちの運命が繋がったのも保健室で八雲と携帯を取り違えたから。



『泪に伝えたいことがあるから。待ってる、いつまでも泪のこと』


「あたしも……八雲に聞いて欲しいことがあるの。だから必ず……必ず八雲に会いに行く」



明日は絶対に起きて八雲に会うんだ。

強い気持ちがあれば、きっと……ううん、絶対に約束を果たせる気がした。


『また明日会おうな』

「うんっ、また明日ね、八雲!」


悪いことは考えない。

希望だけを胸に抱こう。

だからお願いっ……明日はどうか、目覚めさせて。

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